「京浜急行」と言われて頭に浮かべるのは、
トンガラシみたいなつやつやで真っ赤っかの車体に白い帯を巻いた、
やたら窓のでかい、デコがつるんつるんで小さい目を1灯輝かせて
東海道線のワキをアホみたいにかっ飛んでるアイツ。
いつの間にかそういう車は数を減らして、
とうとう全廃間近、という所まで来ているらしい。
そんな中、「明日久里浜行くんですか?」と問われ
何の事やらと思ったら京急の久里浜工場の一般公開との事。
翌日昼過ぎに家を出て、大船からスカ線で久里浜へ向かう。
ちょうど久里浜行が来た。鎌倉で観光客が降りて逗子で前の4両を切り離し、
田浦の米軍引込線の草ヴォーヴォーの線路を眺めつつ横須賀。
留置線になんか停まってる。これは撮らねばならない。急いでるのに。
舌打ちをしつつ降りて改札と反対側に向かう。
車掌の「なんだこいつ」的な視線を感じる。

クハ182-102 2010.05.30 横須賀
もともと北陸の方で走ってた中間車に顔くっつけて中央線に転用した変態車。
まだ生きてたのねアナタw 102番って昔どっかで見たなー。

クハ183-1527 2010.05.30 横須賀
反対側は東京地下駅に入る為の保安装置を搭載した1500番代。
三角形の特急マークの横のドアレール風の飾りの位置がおかしい変態車。
アンタもまだ生きてたのか!(^^;)
総勢6両を前から後から撮り終える。横須賀から先は単線区間なので
列車本数が少ない。ゆえにまだ時間が余っているので駅構内を散策。
横須賀止まりの列車と、東京方面行の列車が同時に入ってきた。

クハE217-26+46 2010.05.30 横須賀
左に本町山中道路、右に貨物駅跡に建ったマンション、背後に山。
どことなくうらぶれた雰囲気のJR横須賀駅。
イマドキの横須賀らしい、独特の都市景観だと思う。

クハE216-26 2010.05.30 横須賀
駅本屋側に廻ると、ホーム上屋の柱に昭和40年代の駅名標が
何枚も括り付けてあった。
それでも時間を持て余し、普段通る国道16号のトンネルをぼーっと眺めていた。
京急久里浜から無料のシャトルバスが出ているとの事で、
行ってみたら長蛇の列。いくらタダといっても、
鉄ちゃんや親子連れとダラダラ並ばされた挙げ句、
スシヅメのバスに揺られるのはどうにも愉快でないので辞退して、
JRの駅前から普通のバスに乗る。2つ目の停留所だった。
歩いても大した距離ではなかった。
工場に向かって歩く途中で、仲間の三人組を発見する。
鉄コレ改小田急2400の人、配管治具ステッカーの中の人、京成の神と呼ばれる人。
134号沿いのガストへ行くつもりだったらしいが、連れ戻して工場に入る。

デハ1345+1243 2010.05.30 久里浜工場
「そういう車」デハ1000形。長年にわたって京浜急行を代表してきた車。
ただ、そういういっぱいいたヤツって完膚なきまで潰されるのが通例で、
廃車になっても京急さん的には1両たりとも残す気はないらしい。
都心側も田舎側も土地が少ないので難しいのだろう。
その気になれば四国の琴電に行けば譲渡車いるけど。

デハ1375 2010.05.30 久里浜工場
建屋の中にもう1本いた。

クト2 2010.05.30 久里浜工場
えれぇ奇麗ですが、この人も廃車だとか噂で聞いてます。
自走できない救援車。どうやって救援に行くんだろうとか思ってたけどw

デハ1381 2010.05.30 久里浜工場
前面。顔とも言う。かなり近づいて広角で撮ってるので、
前照灯周りのデコのRが隠れて不思議な感じに見る。
一見派手さのない顔つきでも、見る角度で表情を変える。
最近のデザインにはない遊び心と立体感。

デハ1359 2010.05.30 久里浜工場
妻面。ホロ枠が車内色なのが国電ファンには新鮮。
一通り撮って、見て回って満足したので、ようやくみんなでガストへ。
スカ線を鎌倉で降り、みんなで江ノ電に乗る。1100+1200の重連。
ツリカケ+肉声放送+ぎーぎー制動音。江ノ電はこうでなくちゃイカンですよ。